「新NISAで投資信託を始めたいけど、どれを選べばいいの?」
「新NISAの投資信託、おすすめのファンドを知りたい」
「投資信託を始めたい初心者だけど、元本割れが心配」
新NISAで購入できる投資信託は数多くあり、初めての方にとっては選び方が難しい状況です。
投資信託選びで最も重要なポイントは、低コストで世界中に分散投資できる商品を選ぶことです。手数料の安いインデックスファンドを中心に、長期投資向きの商品を厳選しました。
この記事では、新NISA制度に対応した投資信託の中から、特におすすめの5つの投資信託と、初心者でも失敗しない選び方をご紹介します。
初心者におすすめの新NISA投資信託5選を比較
新NISA対応の投資信託の中から、特に初心者の方におすすめの5つの投資信託をご紹介します。手数料の安さ、運用実績、商品性などを総合的に判断して厳選しています。
- eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
- 楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド
- 楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド
- ひふみプラス
①eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
- 業界最安水準の手数料
- 約50カ国の株式に幅広く投資し、世界分散投資を実現
- つみたて投資枠・成長投資枠の両方で購入可能
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)が初心者におすすめの理由は、手数料の安さと分散投資の容易さです。日本を含む世界の約3000銘柄で構成されており、1つのファンドで世界分散への投資を実現できます。

「オルカン」という略称で幅広く支持されているよ
また、運用実績も安定しており、長期投資向けのファンドとして高い評価を得ています。
項目 | 詳細 |
信託報酬 | 年率0.05775% |
運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント |
運用方法 | インデックスファンド |
取り扱い証券会社 | SBI証券、楽天証券など |



「信託報酬」とは運用期間中に毎日計算される費用のことで、手数料だよ
②eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
- 手数料が年率0.09372%と低水準
- 米国を代表する大企業500社に分散投資
- つみたて投資枠・成長投資枠の両方で購入可能
eMAXIS Slim米国株式は、Apple、Microsoft、Amazonなど、米国の主要企業500社に投資するファンドです。手数料が低く、値動きが比較的安定している点、過去の運用実績が良好な点も魅力です。



筆者は、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)とeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の両方に投資しているよ



複数の商品に分けて投資をすることを「分散投資」と言うよ
項目 | 詳細 |
信託報酬 | 年率0.09372% |
運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント |
運用方法 | インデックスファンド |
取り扱い証券会社 | SBI証券、楽天証券など |
③楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド
- 手数料が年率0.0561%と、おすすめ投資信託5選の中で一番低い
- 約50カ国の株式に分散投資する、グローバル型ファンド
- つみたて投資枠・成長投資枠の両方で購入可能
楽天・プラス・オールカントリー株式は、約50カ国の世界中の株式に投資するグローバル型ファンドです。一番の特徴は、手数料が年率0.0561%と業界最低水準であり、おすすめ5選の中でも一番手数料が低いことです。



2023年10月に新たに設定された、新ファンドだよ
項目 | 詳細 |
信託報酬 | 年率0.0561% |
運用会社 | 楽天投信投資顧問 |
運用方法 | インデックスファンド |
取り扱い証券会社 | 楽天証券 |
④楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド
- 手数料が年率0.077%と低位
- 米国を代表する500社の株式に投資
- つみたて投資枠・成長投資枠の両方で購入可能
楽天・プラス・S&P500は、eMAXIS Slim米国株式と同じくS&P500に連動するファンドです。米国を代表する企業500社に投資することができます。
楽天証券を利用している方におすすめの商品で、特に低コストで米国株式市場に投資したい方に適しています。



「楽天・プラス・シリーズ」は、低コストでシンプルな運用がコンセプトだよ
項目 | 詳細 |
信託報酬 | 年率0.077% |
運用会社 | 楽天投信投資顧問 |
運用方法 | インデックスファンド |
取り扱い証券会社 | 楽天証券 |
⑤ひふみプラス
- アクティブ運用型の国内外株式ファンド
- 市場平均を上回るリターンを目指す運用を実施
- つみたて投資枠・成長投資枠の両方で購入可能
ひふみプラスは、運用チームが銘柄を厳選するアクティブ型のファンドです。日本株式を中心に、世界の成長企業にも投資します。



プロの運用チームによる銘柄選定と独自の運用スタイルに感銘を受けて、筆者がNISAで初めて購入した商品だよ
インデックスファンドと比べて手数料は高めですが、市場平均を上回るリターンを目指す運用を行っています。日本企業への投資比率を高めたい方にはおすすめです。
項目 | 詳細 |
信託報酬 | 年率1.078% |
運用会社 | レオス・キャピタルワークス |
運用方法 | アクティブファンド |
取り扱い証券会社 | 楽天証券、SBI証券など |
新NISA投資信託の最適な組み合わせ方
複数の投資信託を組み合わせることで、より効果的な分散投資が可能です。ここでは、初心者の方でも実践しやすい組み合わせ方をご紹介します。
- 全世界株式+米国株式
- 全世界株式+日本株式 or 米国株式+日本株式
- インデックスファンド+アクティブファンド
①全世界株式+米国株式
全世界株式と米国株式を組み合わせる方法は、多くの投資家が採用している王道の戦略です。特に米国市場は世界最大の株式市場であり、多くの優良企業が上場しています。
- eMAXIS Slim全世界株式+eMAXIS Slim米国株式
- 楽天・プラス・オールカントリー+楽天・プラス・S&P500
この組み合わせは、世界分散投資をベースにしながら、成長力の高い米国市場への投資比率を高めることができます。また、同じ運用会社のファンドを組み合わせることで、管理がしやすいというメリットもあります。



全世界株式にはアメリカの割合も多いため、アメリカの比率が高くなる点は認識しておきましょう
②日本株を組み入れた分散投資
日本株を組み入れることにより、より幅広く安定した分散投資が可能になります。為替リスクの軽減や、身近な日本企業への投資ができる点が特徴です。
- 全世界株式+日本株式
- 米国株式+日本株式



日本株を組み入れることで、為替リスクの軽減に加えて、日本市場特有の成長機会を取り込めるよ
③インデックスファンド+アクティブファンド
インデックスファンドとアクティブファンドの異なる運用スタイルを組み合わせることで、リスク分散が可能です。インデックス型とアクティブ型を組み合わせることで、安定性と成長性のバランスを取ることができます。
- eMAXIS Slim全世界株式+ひふみプラス
- 楽天・プラス・S&P500+ひふみプラス
この組み合わせでは、インデックスファンドで低コストの安定運用を行いながら、アクティブファンドで市場平均を上回るリターンを狙うことができます。



アクティブファンドは手数料が高いため、配分比率には注意が必要だよ
投資信託とは?初心者でもわかる基本と仕組み
投資信託は、少額から始められ、専門家が運用してくれる点が特徴です。ここでは、投資信託の基礎知識を解説します。
- 投資信託とは、たくさんの人からお金を集めて、プロの運用の専門家が投資する商品
- 運用方法の違いで、インデックス型とアクティブ型がある
- 投資先の分類から、いくつかの種類がある
投資信託とは?
投資信託とは、たくさんの人からお金を集めて、プロの運用の専門家が株や債券に投資する商品です。これにより、個人では難しい分散投資が可能になり、また少額から始めることができます。


以下のようなメリットがあり、初心者でも利用しやすい金融商品です。
- 少額から始められる
- 専門家が運用してくれる
- 分散投資が簡単にできる



投資信託は「投資商品の詰め合わせセット」のようなイメージだよ
インデックス型とアクティブ型の違いと特徴
投資信託は、運用方法の違いにより、インデックス型とアクティブ型の2つに大きく分かれます。


それぞれに以下のような特徴があります。初心者の方には、手数料が低く、長期投資に向いているインデックス型がおすすめです。
項目 | アクティブ型 | インデックス型 |
---|---|---|
運用方法 | 運用者が銘柄を選んで運用 | 市場の指数に連動した運用 |
手数料 | 比較的高い(年率1%前後) | 安い(年率0.1%程度) |
運用成績 | 市場平均を上回る運用成績を目指す | 市場平均並み |
特徴 | 運用者の能力が重要 | 長期投資に向いている |


投資信託の種類
投資信託を資産・地域の投資先から大きく分類すると、以下の様な種類があります。





初心者の方には、世界中の株式に分散投資する株式投資信託がおすすめの1つだよ
新NISA投資信託の手数料を徹底解説
ここでは、投資信託の基礎知識の続きとして、手数料について詳しく見ていきましょう。
投資信託にかかる手数料の種類
投資信託の取引を行う際に、以下4つの手数料がかかります。


この中で特に注目すべきは信託報酬です。投資期間中ずっとかかり続けるため、長期の資産形成に大きな影響を与えます。
項目 | 手数料の発生時 | 特徴 |
---|---|---|
購入時手数料 | 購入する時 | インデックスファンドは無料のことが多い |
信託報酬 | 保有している間、継続的にかかる | 長期で影響を与える |
信託財産留保額 | 解約する際 | 解約代金から差し引かれる |
解約手数料 | 解約する際 | 現在は無料のファンドが増えている |



信託報酬が一番のポイントだよ
おすすめ投資信託の手数料比較
おすすめの投資信託5選について、手数料を確認しましょう。
5つの商品は、購入時手数料・信託財産留保額・解約手数料が全て無料となっています。信託報酬だけが発生します。



最近は、一部の手数料が無料の商品も多いよ
投資信託名 | 信託報酬 |
---|---|
eMAXIS Slim 全世界株式 | 年率 0.05775% |
eMAXIS Slim 米国株式 | 年率 0.09372% |
楽天・プラス・オールカントリー | 年率 0.0561% |
楽天・プラス・S&P500 | 年率 0.077% |
ひふみプラス | 年率 1.078% |
eMAXIS Slim全世界株式と楽天・プラス・オールカントリーの信託報酬が業界最安水準です。
一方、ひふみプラスだけはアクティブ型であり、市場平均を上回るリターンを目指した運用を行っているため、信託報酬が年率1.078%とやや高めです。
信託報酬の差が与える影響
信託報酬の違いは、長期的に投資成果に大きな影響を与えます。
例えば、500万円を利回り3%で10年間運用した場合、資産の推移は下記の通りです。信託報酬が1.5%違うだけで、10年間で約90万円もの差が生じてしまいます。


手数料を抑えるためには、インデックスファンドを中心とした運用がおすすめです。インデックスファンドは運用手法がシンプルなため、手数料を低く抑えることができます。



信託報酬の水準は、投資信託を選ぶ際の重要なポイントだよ!
ただし、手数料だけでファンドを選ぶのは適切ではありません。投資方針、運用実績、リスクなども総合的に判断して、自分に合ったファンドを選びましょう。
新NISA制度で投資信託を始める前に知っておきたいこと
新NISA制度について、投資信託へ投資を始める前に知っておくべきポイントを解説します。
- 新NISAは初心者でも利用しやすい設計
- 新NISAで投資信託を購入すると、投資で得た利益に税金がかからない
- 投資信託は、つみたて投資枠と成長投資枠の両方で購入できる
- 初心者には、つみたて投資枠の利用がおすすめ
新NISA制度の基本的な仕組み
新NISA(新しい少額投資非課税制度)とは、2024年1月から始まった制度です。最大の特徴は、投資で得た利益にかかる税金が0円になる、という節税メリットが受けられるという点です。
- 投資で儲けても税金がかからない
- 年間360万円まで、投資ができる
- つみたて投資枠と成長投資枠の2つの枠がある
- 非課税期間が無期限で、長期投資に向いている
このため、新NISAは、長期的な視点で資産形成を行いたい個人投資家にとって魅力的な制度となっており、特に、投資初心者の方でも利用しやすいよう設計されているのが特徴です。



新NISAは長期投資を後押しする制度だよ
新NISA全般や、これらのポイントについて、詳しく知りたい方はこちらもご参照下さい!


新NISAで投資信託を買うメリット
新NISAで投資信託を購入することの一番のメリットは、投資で得た利益に税金がかからないことです。
通常、投資で得た利益や配当金には、税金がかかります。しかし、下図のように新NISAを利用した場合、投資で得たお金に税金がかかりません。また、無期限で非課税運用できることから、長期的な資産形成に適しています。


つみたて投資枠と成長投資枠の違いと選び方
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠が用意されています。


つみたて投資枠は、長期・積立投資向けの枠です。年間120万円まで投資でき、主に長期投資向けの投資信託が対象となります。
一方、成長投資枠は、より自由度の高い投資枠です。年間240万円まで投資可能で、非課税保有限度額は1,200万円です。幅広い投資信託やETFに投資できます。



両方合わせると、年間360万円までは、投資で得たお金に税金がかからないよ
投資信託は、つみたて投資枠と成長投資枠のどちらでも購入することができますが、まずはつみたて投資枠で購入することがおすすめです。



「つみたて投資枠」は長期投資向けの商品が対象なので、初心者の方におすすめだよ



120万円の「つみたて投資枠」を使い切った場合や、投資信託以外の商品も購入したい場合は「成長投資枠」も利用するといいね
新NISA投資信託の選び方|初心者が失敗しないコツ5つ
投資信託の選び方は、長期的な運用成果を左右する重要なポイントです。ここでは初心者の方が失敗しないためのコツを解説します。
- インデックス型を選ぶ
- 信託報酬が低い商品を選ぶ
- 分散投資を実践する
- 長期投資を心がける
- 定期的な積立投資を続ける
①インデックス型を選ぶ
初心者の方には、まずインデックス型からの投資をおすすめします。インデックス型は市場平均並みの運用成績が期待でき、手数料も安いため、長期投資に適しています。
ある程度投資に慣れてきたら、アクティブ型のファンドも検討してみましょう。市場平均を上回るリターンが期待できますが、手数料は高めになります。



筆者が現在、毎月購入している投資信託もインデックス型だよ
②信託報酬が低い商品を選ぶ
手数料は投資信託を選ぶ際の重要なポイントです。
特に信託報酬は、長期投資では投資成果に大きな違いとなって表れます。できるだけ信託報酬が低い商品を選びましょう。



購入手数料や解約手数料は無料のものが多いので、その点も確認してね
③分散投資を実践する
分散投資は投資リスクを抑えるための基本的な考え方です。
そもそも投資信託は、沢山の金融商品の詰め合わせパックになっています。その中でも、1つのファンドで世界中に分散投資できる商品を選ぶことで、特定の地域や業種のリスクを軽減でき、世界経済全体の成長を取り込むことが可能です。


eMAXIS Slim全世界株式や楽天・プラス・オールカントリーなどは、1つのファンドで世界分散が実現できる優れた商品です。
④長期投資を心がける
長期投資には複利効果が期待できます。複利の効果とは、利益に対してさらに利益が生まれる仕組みです。また、長期投資によって短期的な市場変動の影響を抑えることもできます。



長期とは、一般的に10年から数十年単位のことを指します



長期投資では、短期的な値動きに一喜一憂しないことが大切だよ
複利について、詳しく知りたい方はこちらもご参照下さい。


⑤定期的な積立投資を続ける
コツコツ投資することの威力を知る人は、決まった額の積立を欠かしません。特に値動きの激しい時期こそ、淡々と積立を続けることが重要です。
積立投資のメリット:
- 相場の良し悪しに関係なく継続できる
- 投資のタイミングを考える必要がない
- 投資習慣が自然と身につく



ここ数年は、毎月40万円の投資信託を定期的に購入しているよ
まとめ:新NISAのおすすめ投資信託5選
本記事では、新NISAでおすすめの投資信託を解説いたしました。最後に記事のポイントを整理しましょう!
- 低コストで分散投資可能な商品を選ぶべき
- 特に初心者には、手数料が安いインデックスファンドがおすすめ
- おすすめ投資信託5選
- 「eMAXIS Slim全世界株式」「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」「楽天・プラス・オールカントリー株式」「楽天・プラス・S&P500」「ひふみプラス」
- 各ファンドの特徴
- インデックスファンドは低コストで分散投資が可能
- アクティブファンド「ひふみプラス」は高コストだが市場平均を上回るリターンを目指す
- 運用方法の違い
- インデックス型とアクティブ型に大別され、初心者には手数料の安いインデックス型がおすすめ
- 手数料が重要
- 信託報酬が最も影響大きい。長期投資では手数料の低さが成果に直結
- おすすめの組み合わせ方
- 「全世界株式+米国株式」「インデックス+アクティブ」など、分散とバランスを考えた構成が鍵
- 投資信託とは
- 少額から始められ、プロが運用してくれる点が特徴で、初心者でも利用しやすい投資商品
- 新NISAとは
- 投資で得た利益に税金がかからない制度
- 新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠の活用
- つみたて投資枠は長期投資向き、成長投資枠は投資の幅を広げるのに適している
- 投資信託を選ぶ際の5つのコツ
- インデックス型、信託報酬の低さ、分散投資、長期投資、定期的な積立投資